緑内障は白内障に次いでよく知られている病気ではないかと思います。
緑内障は日本人の中途失明原因の第1位にもなっていることからも分かるように、あなたにとっても短な病気である可能性が高い病気です。
自覚症状もなく進行します。
この記事ではそんな短な緑内障について簡単にまとめました。
緑内障の原因と症状は?
緑内障ってどんな病気?
白内障と緑内障の違いは何?
そう思った人はいませんか?
簡単に言うと緑内障は視野が欠ける視神経の病気です。

視野が欠けるイメージ
一方で白内障は水晶体と言うレンズが曇ってくる病気です。
白内障は水晶体が濁る病気です。
緑内障は青そこひと言われていました。
白内障は白そこひ、白くならないのに見えなくなるものを黒そこひ、又は黒内障と言います。
そこひは眼底の底に翳(かげ)をあてて底翳と書きます。
白内障が見た目に白くなるからと言うのは分かりますが、
なぜ青そこひと言うのか諸説あってよく分かりません。
角膜と水晶体の間に房水と呼ばれるリンパ液の一種が流れていて、毛様体から分泌されて水晶体の全面を通り、瞳孔から角膜側へ抜けて、虹彩と角膜のつけ根のあたりにある排水管から抜け静脈に入ります。

確認できますか?白い矢印ですね。
この流れがある事で眼圧が生まれ、眼内にある視神経は常に圧力と言う抵抗を受けることになります。
この抵抗に耐えられない視神経は痛んでしまい、視野が欠けてきます。
それが緑内障です。
人は両眼で物を見るため片方に緑内障があってももう片方が補ってしまい、症状に気がついた時にはかなり進行しています。
早めに見つけて治療を開始する、これが緑内障の進行を遅らせQOL(生活の質)を維持する為の有効な手段です。
緑内障の治療法は?
眼圧と視神経の関係とそこから見える治療法
当然、高い眼圧の方が視神経が障害されやすいのですが、日本人には眼圧が正常範囲(平均値)なのに視神経が障害される人の割合が高いのです。
つまり、緑内障の本質は視神経の脆弱性(もろさ)の問題なのです。
障害を受けた視神経は元に戻らないし、欠けた視野も元にもどらないと考えられていますので、進行させないようにするしかありません。
緑内障は視神経の脆弱性が問題なので、少しでも抵抗を減らすように目薬やレーザーで眼圧を下げることが治療の方向性とされています。
虹彩と角膜のつけ根のあたりを隅角と言います。
確認出来ますか?
画像は水の循環が良くないので溜まってしまっているようなイメージになっていますね。
この隅角が閉じたり、排水管に目詰まりが起こると眼圧が高くなります。
緑内障の中で見せかけ上隅角が開いているのに眼圧が高いものを開放隅角緑内障と言い、開放隅角で眼圧が正常範囲であれば正常眼圧緑内障と言います。
逆に隅角が狭くなっていたり、閉じたりしたものを閉塞隅角緑内障と言います。
緑内障の種類と割合
緑内障には種類と占める割合がある
日本眼科学会によると40歳以上の緑内障の有病率は20人に1人です。
これはH12年9月~H13年10月(実施期間)に日本緑内障学会が岐阜県多治見市に住む40才以上4000人を対象として行った疫学調査を元にしています(受診率は78.1%)。
緑内障患者さん200人の内訳は
正常眼圧緑内障は144人、
狭義の原発開放隅角緑内障が12人(0.3%)、
原発閉塞隅角緑内障が24人(0.6%)
続発緑内障が20人(0.5%)
「狭義の」と言うのは広い意味では正常眼圧緑内障も開放隅角の緑内障になるので正常眼圧緑内障と区別する為の断りです。
続発とは「もともと緑内障以外の疾患があって」と言う意味で、原発はその逆です。
眼圧だけが視神経を障害する要因ではなく、眼圧に対する視神経の脆弱性が視神経障害の本質なのです。
日本人は眼圧が正常でも緑内障になる人が多いと言われています。
つまり強くない圧力でも視神経が脆弱であれば(もろければ)障害されると言うことなのです。
コンタクトの検眼時に眼圧を測る事が有ると思いますが、本来コンタクトの検査とは関係がありません。
目に風を当てるアノ器械ですね。
正常な眼圧は10〜20㎜Hgの間ですが、レーシックなど角膜を削っている人は低めに出る傾向があります。
角膜が厚い方が高く出るので角膜の厚みを計算し眼圧を補正する器械も登場しているみたいですよ。
緑内障の予防方法
緑内障予防にできることは?
現在のところはっきりとした緑内障の要因が分からないので確実にこれが良いと言う予防策は無いのですが、一番は定期の検査を受けて早期発見・早期治療をすることが確実とされています。
また、研究によると週3回以上のウォ−キングかジョギングなど適度の運動をすることが眼圧上昇を予防する可能性がある書かれています。(GRAUCOMA RESEARCH FAUNDATION)
他にはカフェインを摂取しすぎると眼圧が上がるとか喫煙が良くないとか言われますね。
定期検査のおススメは以下のようになっています。
40歳未満、2〜4年毎
40歳〜54歳、1〜3年毎
55歳〜64歳、1〜2年毎
65歳以上、半年〜1年毎
緑内障がある方はもっと短い期間の定期検査と、目薬やレーザー、手術によって眼圧を低く維持しないといけません。
緑内障のまとめ
まとめ
如何でしたか?
緑内障は視神経の病気で、症状に気づいた時にはかなり進行しています。
人間には目が2つあるので、片目が健康なら欠けた視野を補えるからです。
その為、特に家族の中に緑内障の人がいる場合は早めに検査をして見ることも大事になります。
この記事が少しでも参考になれば幸いです。
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