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糖尿病網膜症ってどんな病気?【失明注意!】

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糖尿病網膜症・原因・自覚症状・メカニズム・どのくらいの期間で発症?

糖尿病網膜症のメカニズム

大まかな流れを説明をしておきます。

ポイント!(原因)

目の奥にある網膜に糖の分解物が老廃物としてたまります

分解物がたまると網膜の水分が濃くなるので水を取り込むようになります

水分量が多いままになるとそれが細胞のストレスとなり細胞が破壊されます

では詳細に入りますが、わからなくてもポイントが分かれば充分です。

血糖の代謝は通常細胞内でブドウ糖をピルビン酸にまで代謝し、その後はクエン酸回路に入り完全に二酸化炭素と水に分解されます。

要するにブドウ糖からエネルギーを取り出して二酸化炭素と水になるのですが、高血糖の状態が続くと細胞内の処理しきれない糖を別の方法で分解する様になります。

それがポリオール代謝です。

通常、ブドウ糖は細胞膜を通過できません。

インシュリンの働きによって細胞質にいる運び屋(GLUT)が働く事でブドウ糖は細胞内に入る事が出来ます。

その運び屋にはいくつか種類があってインシュリンの作用を受けるモノ(GLUT4)と受けないモノ(GLUT1)もあります。

インシュリンの働きが悪くなっても、GLUT1が分布する細胞なら血糖を取り込めるのです。

しかし血糖値が高いと細胞内のブドウ糖が通常の方法では処理出来ないので別の経路(ポリオール代謝)を使って処理をしようとします。

まずソルビトールという物質に姿を変えます。

次にフルクトースになります。

ブドウ糖が勢いよくソルビトールに変化しても、ソルビトールをフルクトースにする酵素が少ない又は欠如している細胞(網膜、水晶体、腎臓、神経細胞)ではソルビトールが蓄積するようになります。

ソルビトールが細胞に蓄積される事で細胞は浸透圧に従って水分を引き込むようになります。

このソルビトールの蓄積と浸透圧ストレスに晒される事で細胞はダメージを蓄積していくのです。

ソルビトールになるには、まずアルドース還元酵素に触媒されないといけないのですが、アルドース還元酵素は網膜、腎臓、末梢神経、水晶体に見事に発現していて、ソルビトールが蓄積されてしまうことで合併症になると考えられています(ソルビトールをフルクトースにするソルビトール脱水素酵素の欠如も見られる)。

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画像引用元:東京都医学総合研究所

Tgの末梢神経、腎臓、水晶体、網膜などでは、ヒトARの分布に一致したほか、さらに広くhARが発現していることが確認された。また、糖尿病Tgでは、末梢神経、腎糸球体、水晶体でヒトに見られる合併症病変に類似する変化が見られ、ポリオール代謝の亢進が合併症病変の発現に重要な働きをしていることが確認された。これらの研究結果から、Tgは、ポリオール代謝の亢進による糖尿病性合併症の発症機構の解明に有用なモデル動物と考えられた。

引用文献:ヒトアルドース還元酵素発現トランスジェニックマウスを用いた糖尿病性合併症発症機構の解析

ちなみに白内障は水晶体が濁る病気ですが、糖尿病からくる白内障もあります。

では、ソルビトールによって受けたダメージによって起こる目の変化を紹介しましょう。

網膜症と言う名前から眼底の網膜が障害されるのはお気づきかと思います。

網膜症が怖いのは自覚症状が出たら遅いということです。

糖尿病を一刻も早く見つけて治療を開始しないといけません。

糖尿病網膜症のステージ(1〜3まで)

ステージ1

1)単純糖尿病網膜症
針の先で突いたような小さな点状出血、それよりやや大きめの斑状出血、毛細血管が膨らんでできる毛細血管瘤、脂肪やたんぱく質が沈着してできたシミ(硬性白斑)、血管がつまってできたシミ(軟性白斑)などが眼底所見として見えます。視力には全く影響がなく、血糖コントロールをよくしていると自然に消えてゆきます。

引用:日本眼科医会

初期の網膜症では黄斑部という中心部に出血がなければ、自覚症状が無い場合がほとんどだと言われています。

どのくらいの期間で発症してしまうのかは糖尿病の重症度や血糖コントロールの度合いなどによって異なりますが、糖尿病にかかってから7〜10年程度で発症するケースが多いと言われています。

ステージ2

2)増殖前網膜症
軟性白斑というシミが多数出てきたり、血管がつまって酸素欠乏になった部分があちこちに出てくると、新生血管が出てくる前段階になります。静脈が異常に腫れ上がったり、毛細血管の形が不規則になります。正確な状況をつかむために蛍光眼底造影(血管造影)をすることがあります。この段階でも視力に影響がありませんが、危険な状態に一歩踏み込んでいます。この時期にレーザー光凝固をすると最も良い効果が得られます。

引用:引用:日本眼科医会

ここでもまだ黄斑部に何もなければ、自覚症状はないと言われています。

ステージ3

3)増殖網膜症
新生血管(正常ではないはずの新しい血管が硝子体にのびてくる)、新生血管が破れて起こる硝子体出血、増殖膜、網膜剥離という重症な段階です。新生血管が出てもまだ自覚症状はありません。この段階でレーザー光凝固をすればまだ間に合うことも多いのですが、硝子体出血や網膜剥離を起こすと、なかなか自然に治ることは少なくなります。この段階になって目の中に煙のすすがたくさん出たり、赤いカーテンがかかるなどの自覚症状が出てきますが、相当に進んでしまって手遅れに近いのです。

引用:日本眼科医会

眼底の出血は飛蚊症として自覚します。

飛蚊症は虫やゴミが飛んでいるように見える症状です。

虫やゴミが飛んで見えても必ず出血しているとは限りません。

画像下のように眼球内部の空間(硝子体)に濁りがあるとスクリーンに陰が出来る為、虫が飛んで見える生理的なものもあります。

筆者も生理的飛蚊症がありますが右目にミジンコのようなものが見えます。

しかし、糖尿病網膜症では大きな出血によってカーテンがかかって見えたり、視力の低下を伴ったりします。

また、黄斑部に浮腫(むくみ)が出たら、歪みを自覚します。

繰り返しになりますが、自覚症状が出たらステージ3のことがほとんどなので早期発見が大事になります。

筆者にはどうしても腑に落ちないことがあります。

網膜の栄養が充分ではないので、栄養を届ける為に血管が新しく出来るのだとメカニズムの説明がなされます。

新生血管(正常ではないはずの新しい血管が硝子体にのびてくる)

しかし、本当にそうであれば、網膜内で完結すればいいと思うのです。

実際には上記の説明のように硝子体に向かって伸びてくるのです。

網膜から出てくるんです。

網膜から出てきては栄養を送る送らないの話ではありませんよ。

そう思いませんか?

間違った仮説がまかり通っている間は真の治療方は確立しないと思います。

読者のあなたが気をつける事は糖尿病にならないような生活習慣を送るしかないと思います。

失った視力は元に戻りません。

糖尿病の人は早めに眼科を受診しましょう。

この記事が少しでもお役に立てれば幸いです。

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